2010


TITLE: それは僕の為でもあるし君の為でもある

DATE: 2010/02/05 02:32

退化しちゃうの劣化劣化劣化
僕に何が許されてるっての
おい全部死ねよ 僕の気に障るものすべて
君みたいなグズのすることにいちいちヘイトしてたらキリがないのでお前に対する興味感心を捨てました
おめでとうすっかり君は路傍の石ころ!

笑いかけないで殺したくなるし
話しかけないで殺したくなるし
笑わないでそんな資格無いよ
話さないでそんな資格無いよ
君は石ころだっつってんだろ
黙って転がってろ




TITLE: それは君が手に入れられない幸い

DATE: 2010/03/28 00:54

かろく笑って、夢見る安らぎ。愛しき者と触れ合い和らいで、安穏たる溜息を吐く。一寸先は、闇ではなく光に充ち満ち、約束された普遍を憂いなく思い浮かべる。
涙はただ歓喜と悲哀のためにだけ流され、笑いは健やかなる至福にのみ零れる。歪な涙を知らず、絶望の微笑みを知らず、伸ばした手は誰かに触れることを疑いもせず。
当たり前に存在し、存在を享受し、存在に感謝し、そして肯定する。手に入れたいものが多く、傍に在って欲しいものが多く、求めることを当然のこととする。
赦免を願うことはなく、綻びもせず、損なわれることもなく、歪まず、喪わず、欠けず、減らず、ただそこに在って、生なる歓びに塗れて在り続ける。




TITLE: 謂わば、アポトーシスのようなもの

DATE: 2010/06/15 05:03

要らないもの、というより消えて欲しいものが多すぎて。呪わずには居られないんです、すべての齟齬を。実に滑稽で笑い出しそうです。何の意味があるんですか、その感情に。或いは思考に。
この身は既に単なるヒトガタです。器。入れ物。容器。蓋を開ければどろりどろりとひたすら意味の無いものが流れ出る。
震える指先は何ものにも触れられません。掴むべきものなど何一つ無い。ガラスの眼は何を見るでもなく映るものの成分解析をし続けるだけ。
踏み出した先にも後退ったそこにも、横たわるのは何の変哲もない溝です。陣地はすっかり足下に残るだけ。
飛ぼうと思えば飛べるのです。踏み切ったその瞬間からヒトガタは崩れ始めますけどね。
伝播する必要も無くただ孤独な種として独自進化を続けます。いつかはきっと素粒子にだってなれますよ。
個の不在を心待ちにしています。今か今かと。




TITLE: 辞意

DATE: 2010/07/07 16:38

私がどんどん削れて人でなしになってゆくのを、ぼんやりと見ている。
侵蝕を拒むことなく変質してゆくのを、ぼんやりと知覚している。
きっとね、君の知る私はもう疾うの昔に居ないんだよ。
今此処にいる私は、多分、君の求める私とは別物なんだ。
少しずつ、成り代わっていったのを知らなかっただろう。気付かなかっただろう。
今ではもうすっかり異形です。何処へ行ってしまったのかしら、元の私は。
本当の持ち主は疾うの昔に死んでいるので、私もそろそろお返ししようと思うのです。
ロクな使い方はしなかったけれども、それでももう十分でしょう。否もう過剰でしょう。
弔いを受けるべきはかつての私であって、今の私ではないのです。
私は私を語ることなく、私として死にましょう。相違に誰も気付かぬように。
かつての私の不在がようやく事実となります。随分遅くなりました。
これにて終いです。長らくご不便をおかけ致しました。




TITLE: 私(し)に捧ぐ

DATE: 2010/09/28 05:20

誰に言われるまでもなく。終了の足音がすぐ其処まで近付いてきているのは知っている。もうとっくに。手さえ繋げる位置だよ。その時が来たら手に手を取り合って走り去っていくからね。もう随分待たせてしまったから。せめて最期くらいは。
救えるものなんて何一つ無いことは知っているけれども、それでも身を投じることぐらいは出来るのも知っている。自己犠牲ではなくね。自己満足なんだよ。
私は私を私に捧げる。さあ、私の命の終焉を。ああ、私の命の終焉は。私をどれほど形作るだろう。私無き世における私の形。まったく無意味なものだけれどね。
世界が凍り付いて崩れ落ちてくれますように。誰あろう私の為に。私の幸福の為に。私の歓喜の為に。


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